※高槻市立寿栄小学校で倒壊したブロック塀
地震時に危険が多いブロック塀
先日の6月18日に発生した大阪北部の地震で4人の方がお亡くなりになりました。大変残念と思うと同時に明日は我が身かとも思います。
その中でも衝撃だったのが小学校のブロック塀が倒壊し、登校中のお子さんが被害に遭われてしまった事です。
コンクリートブロック塀が危険な事は以前に緊急地震速報の記事でも触れたことがあります。直下型地震の場合は緊急地震速報が間に合わない事も。
固まらないで!緊急地震速報が鳴ったら・・・その時なにをする?
残念ながら今回の場合、逃げる時間は全く無かったと思います。
過去に何度も犠牲者が出たと言うのに、街を見渡せば日本中いたる所に危険なコンクリートブロック塀があります。でもまさか公共の場である小学校が放置しているとは思いませんでした。
それどころか今回の場合は専門家から危険を指摘され学校側が市教委に確認要請をしたまでは良かったのですが、安全確認をして「安全です」と判断していたことが驚きです。
一目見ただけで今の建築基準法に適合していないのは明らかだと思うのですが、いったい何の確認をしたのでしょうか?
我が街の学校は大丈夫なのか?
果たして自分の街(埼玉県川口市)は大丈夫なのだろうか?
気になってしまうと調べずにはいられない僕の性格(;^_^A
それで6月21日にメールで市に問い合わせてみました。答えは意外に早くて翌日に返ってきました。
このたび川口市内の小中学校すべてのコンクリートブロック塀の緊急点検を行いました。その結果、建築基準法に適合しないブロック塀が確認されました。市では今後これらを精査し、法に適合するよう早急に対応する予定です。
やはり法に適合していないブロック塀はあるものなんですね。
ただ緊急点検がされていた事に関しては少しほっとしました。上からのお達しがあったのかもしれませんが市はちゃんと動いてくれているようです。
あとはいつ、どのような対応をしてくれるのか今後が気になる所です。
自分でも調査してみた
じつは市に確認のメールを送る前に自分でも調査をしていました。
そうは言っても素人。いろいろ調べてはいますが間違っている部分があったらご容赦を。
今のコンクリートブロック塀の建築基準法は宮城県沖地震で18人が犠牲になった事を受けて1981年に改正されたものです。
ちなみにこれ以前に既に建築済みのものは違法ではなく既存不適格と言うらしいです。
今回調べるのは
- 高さが2.2mを越えていないか。
- 高さが1.2mを超える場合、控え壁が設置されているか。
わかりやすいこの2点だけに絞りました。
控え壁とは上の画像のように塀に対して直角に支えるような壁の事です。今回の件でだいぶ有名になりましたね。原則高さが1.2mを超えるブロック塀には3.4m以内の間隔で設置する事になっています。
それでは調査にレッツゴー!
ちょっと待って。川口市に小中学校がいくるあるか知ってる?
知るわけないし
僕も知らないけどかなりたくさんあるはずだよ。それを全部回って調べるのはかなり大変だ。(後で確認してみたら小学校52校、中学校26校でした)
それに45歳無職の男が小学校の周りをウロウロしてたら怪しさMax!下手したら警察が来ちゃいます(-_-;)
じゃどーすんの?
今はね、ストリートビューと言う便利なものがあるんだよ。これなら家にいながら調べられるもんね、グーグル様様だ。
それで確認した結果、特に怪しい所が3校。これくらいなら実際に現場に見に行ってみましょう。
川口市の危険そうなブロック塀がある学校
川口市立領家中学校
最初に伺ったのが川口市立領家中学校です。
絵が描かれているあたりが今回被害にあった学校と共通していて、つい連想してしまいます。壁の高さですが目測で2.2m。ちょうど基準値ギリギリの高さです。
脇から見ると間隔こそわかりませんが控え壁はあるようです。それなら大丈夫な気もするのですが・・・
気になるのがこのフェンス。
基準ギリギリの塀の上に更にフェンスを建てて良いのだろうか?地震時に余計な荷重がかかりそうな気がするのですが・・・
いろいろ探してみたらこんな規準(日本建築学会規準)がありました。建築基準法とは異なるのかもしれませんが、恐らく基準法をもとにして作られた一般的に広く使われている規準かと思います。
この規準だと塀とフェンス合わせて2.2m以下となってます。先ほどの領家中学校の写真を見る限り3mは軽く超えているので、この規準からは外れている事になります。
川口市立鳩ヶ谷中学校
続いて伺ったのが川口市立鳩ヶ谷中学校です。
コンクリートブロック塀自体は2m無いくらいですが、下の擁壁を含めると2.5mくらいありそうです。控え壁は有りました。
こちらも日本建築学会規準ですが擁壁の上にコンクリートブロック塀を建てるなら高さ1.2mまで。ただし擁壁の高さが1m未満の場合は擁壁とのトータルで高さが2.2mになるまでブロックを積んでも良いとなってます。
鳩ヶ谷中学校の場合は擁壁+コンクリートブロック塀が2.5mなので30㎝程度オーバーしている事になります。
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川口市立差間小学校
最後に川口市立差間小学校です。
下の部分は擁壁で、その上にコンクリートブロックを積んでるようです。トータルで4mくらいあるでしょうか?
これは地震の時に絶対いたくない気がします。
裏から見ると高さは1.8mほどで、それほど怖く感じませんね。控え壁もあります。
先ほどの規準で擁壁上のコンクリートブロック塀は最大1.2mまでなので60㎝オーバーとなります。
まぁ1.2mにしても十分怖いですけどね(-_-;)
まとめ
以上が自分で調査してみた川口市内の学校の危なそうなコンクリートブロック塀です。ド素人目線なのでもしかしたら特殊な構造や規準などをクリアした危険ではないブロック塀の可能性もあります。
早めに対応してくださると信じながらこれからもしっかり見ていこうと思います。
本当は学校より個人が所有しているブロック塀の方が断トツで危険なんですけど、撤去や補強にはお金も結構かかるし対策は難しいですよね(-_-;)
生け垣への転換やブロック塀の除去に補助金を出してる市町村もあるらしいですが・・・
あなたの街は大丈夫ですか?
全ての市町村がしっかり対応しているとは限りません。私たちもある程度は目を光らせた方が良いのでしょうね。
新たな犠牲者が出ないためにも。
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