ちゃこりんの空回りな世界∞

人生は空回りするほど面白い!

いつも死に目に会えない。母は毎回わずかの差で後悔する。(ある在宅終末医療の話)

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親や大切な人の死に目に会えなかった。

そんな経験をした人は世の中たくさんいる事だろう。会えなかった人の理由も様々だ。

 

  • 仕事などで都合がつかなかった。
  • 容態が急変してしまった。
  • 遠く離れていた。
  • 見るのがつらくて避けてしまった。
  • 相手がそれを望んでいなかった。
  • 特にどうでもよかった。

 

人の思いも置かれた状況もそれぞれなのだ。

 

でも「会いたい」と思って会えなかった時の後悔は大きいものだ。なにせそれは最後なのだから・・・

 

 

その時:訃報

まだ残暑が厳しい8月の終わりの午後2時。

 

母から電話がかかってきた。

「お母さん間に合わなかったよ。行ったらもうお祖母ちゃん亡くなってた」

 

全ての力が抜けきった声だった。

 

1時間後:目を覚ましそうな祖母と謎の花

1時間後、私は祖母の家にいた。

祖母は15年ほど前に近所に引っ越してきたので私たちの家からは車で10分ほどしか離れていなかった。

 

ベットの上に横たわる姿はただ寝ているだけのように見える。

 

 「なに騒いでるんだい?」

 そう言って今にも目を開けそうな、そんな感じがした。

 

 

「お母さんが来たときはまだ暖かかったんだよ。お医者さんが言うには15分~30分くらい前じゃないかって。お母さん、もうちょっと早く来てあげれば良かったよ」

 

母は後悔していたが、こればかりは正直わからない。むしろ母はよくやったと思う。

 

 

「あとこの花が不思議なのよね。誰が飾ったのかしら?

見るとそこには花瓶に綺麗な花が飾られていた。

 

昨日までは無かったそうだが、今日来た時には既に飾ってあったらしい。その間にこの家に訪れたのは午前中に来たヘルパーさんくらいだ。

でもヘルパーさんがいきなりこんな綺麗な花を生けてくれるだろうか?

 

午前中、祖母はどんな様子だったのだろう・・・

 

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1日前:予兆と宣告

前日の午前中、祖母の容態が悪化した。血圧が急激に低下したのである。その時対応していたのがヘルパーさんで、すぐに母と主治医に連絡がいった。

 

主治医が駆けつけた時には容態は落ち着いたのだが、診断によると「あと3週間」と言われたそうだ。

 

もう治療や薬で栄養とかを摂ったとしても何も変わらない。それどころか痛みや苦しみを感じやすくさせてしまう可能性が大きい。このまま自然に最期を迎えるのが一番良いかと思います。

 

これがお医者さんの見解だった。


ただ、今まで飲んでいた薬が突然無くなると祖母が不信に思うため、当り障りのない薬を処方してもらったそうだ。

 

 

祖母は話すこともできたし食事も僅かだが摂る事ができた。 

あと3週間。なるべく穏やかにその時を迎えられればと母も私も思っていた。

 

1時間前:母の看取る覚悟

母は今まで毎日祖母の家に行って介護をおこなっていたが、夜は自宅に戻って来ていた。今までそれで大丈夫だったし長丁場では母の体力の方がもたないためである。

 

ただ昨日医者から話を聞いて決心したらしい。

 

「もう泣いても笑っても3週間。最後だし今日からお祖母ちゃんの家で付きっきりで寝泊まりするよ」

 

最後の気力を振り絞って頑張ろうと覚悟を決めて自宅を出て行ったのだ。それなのに母は・・・・・・あと一歩間に合わない事になる。

 

 

2か月前:「おかえり」自宅療養

祖母は入院していた。骨折がキッカケで入院したのだが検査をすると癌(がん)が見つかった。

末期だった。

 

本人はそうとは知らず、早くお家に帰ろうとリハビリに頑張っていた。

 

「病院は嫌だ。早く家に戻りたい」

 

それが祖母の願いだったのだ。

それで医師に相談をし自宅に帰れるよう手筈を整えていただいた。

 

※自宅で最期を迎えるには主治医が不可欠です。亡くなった時も主治医に連絡を入れ死亡診断書を作成してもらいます。そうでないと警察が来て事件性の有無を捜査する事になって精神的につらい思いをするらしい。

 

 

やっと家に戻って来た時の祖母は、移動に疲れたのかベッドの上で無表情だった。

だが私が「おかえり」と言って手を握るとみるみる目を潤ませて「ただいま」と言った。


念願の家に帰れたのだ。

 

それから2ヵ月弱、祖母は自分の家で暮らした。おそらく病院にいるよりは心地よい時間を過ごせたのではないかと思っている。

 

 

ちなみに私が祖母と言葉を交わしたのはこの時が最後である。

 

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1時間半前:謎の花の正体は・・・

「おじゃましまーす」

 

午前中のヘルパーさんと入れ違いのように訪問したのは母の友人であった。母と一緒に何度かここを訪れており、祖母も気に入ってたようだ。

 

 

たまたま時間が空いたのでお見舞いに訪れてくれたらしい。そしてを持参して飾ってくれたのもその友人であった。

 

そのとき祖母はいきなり謝ったそうだ。

「ごめんね。約束守れそうにないよ」

「約束?」

 

「二人の(母と友人)フラダンスを踊ってる姿を見るって約束したのに」

「それなら尚更頑張らなくっちゃじゃない」

「そうだねぇ」

 

そう言って祖母はゼリーをふた口食べたそうだ。

 

「じゃあね。また来るからね」

「ありがとうね」

 

これが祖母が話した最後の言葉である。


そしてその時へ

母は祖母の家に着いた。


「お母さん、来たよぉ。寝てるの?」

「こんなに汗かいちゃて」

 

汗を拭いてあげてもまるっきり反応がなかった。そこで異変に気付いた。

「お母さん?」

 

 

「お母さん⁉ お母さん起きて!」

 

 

友人が帰ってから母が訪れるまで、まだ1時間も経っていない。しかし祖母の魂は母を待ってはくれなかった。

 

愛犬の時と同じ。母はわずかの差で死に目に会えなかったのである。

 

 

声だけは届くかも?死後も聴力は生きてる可能性が・・・

心肺停止してからも聴力は10分程度機能している場合があると聞く。

 

もしあなたが最期の時に立ち会うことがあったなら、しばらくは優しい言葉をかけてあげる事をおすすめしたい。「ありがとう」でも何でも良い。

 

きっと届いてるかもしれない。たぶん・・・

 

 

 

最後の母の声はお祖母ちゃんに届いたのだろうか? 

届いていればいいな。

 

祖母の写真は何も言わずただ笑っているだけである。

 

 

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