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私がうつ病になるまでの10年の軌跡③ 自殺をする人の気持ちの全てはわからない。それでも・・・

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うつ病発症編① 会社に寝袋ってどう思う?

うつ病発症編② 好きなことが消えていく

 

死にたいと思ったことはありますか?

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あなたは死にたいと思ったことはありますか?

 

あるアンケートだと4人にひとり本気で死にたいと思った事があるそうです。

どこからが本気かって言うのはなかなか難しい所なのでどこまで参考になるかはわかりませんが。

 

「いっそこのまま死んじゃってもいいかな」くらいなら頭をよぎった事がある人は案外いるんじゃないでしょうか。

 

 

ちなみに私は今まで本気で死にたいと思った事は一度もありません。

これからも無いと思うし許されないとも思ってます。

 

それはある人「それは間違っている」と言った事も、許されないと思う一因かもしれません。

 

 

 

それは突然の出来事 

私の勤めていた会社は従業員が十数人の小さな会社で、最初は3人が意気投合して始めた会社でした。

 

社長私の上司となった人、それにKさん。

 

 

Kさんは口数は少ないけどその一言に重みがあり、難しい文学系の教授みたいな感じのおじさんでした(あくまで個人の印象です)

 

 

ある日そのKさんの行方がわからなくなりました。

うちの会社は仕事を各自で受け持っている場合も多く、急な出張をすることもあったので最初はわかりませんでした。

 

翌日に「おかしいぞ?」と言う事になり家族とも連絡を取って心当たりを探し始めたのですが・・・

 

 

2日後、私の上司の所に一本の電話が来ました。それを受けた瞬間、彼は上を向き悲痛な表情を浮かべました。

 

人があれほど絶望的な顔をするのを私は初めて見ました。

 

私は視線をパソコン画面に戻し「このまま時が止まってくれれば良いのに」と思いました。

僕はそれを知りたくない。

 

でも時は止まってはくれませんでした。

 

 

 

「Kさん死んじゃったよ」

 

上司は振り絞るような声で叫びました。

 

 

しかし私はそのとき、事故か事件に巻き込まれたのだと思っていました。自殺だと知った時に思ったことは「なんで?」でした。

 

 

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その日の夜10時ごろ、私がひとり残業していると電話が鳴りました。出張していた社長からでした。

 

「なんだ、まだ残っていたのか」

「もう少しで帰ろうと思ってた所です」

 

「いま終わって新幹線に乗る所なんだけど・・・いや、今回はほんと、まいったよ」

とても憔悴しきった声でした。

 

そして不安そうな声でこう尋ねてきました。

「ちゃこりん君は大丈夫か?」

「はい?」

 

「ちゃこりん君は・・・大丈夫だよな?」

 

君は死んだりしないよな・・・と言う意味らしい。

大丈夫じゃないのは社長の方じゃないか。そう思いながら僕は答えました。

 

 「僕は大丈夫ですよ」

 

この時の私は本当に自分は大丈夫だと思ってました。

 

 

 

お別れの日 

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葬儀の日、私は受付をしていました。

 

家族の希望で一般の人達には死因を伏せる事になっていました。なので何故亡くなったのか聞かれた時は「突然倒れたそうで私も驚いてるんです」と答えるしかありませんでした。

 

 

しかし私が一番辛かったのは小学生や中学生の姿でした。Kさんは地域の子ども達のスポーツ振興活動をしていて子ども達から慕われていたのです。

 

50人、いや100人はいたでしょうか? みんな暗く悲しい表情をしています。すすり泣く姿もあちらこちらで見られました。

 

これだけ多くの子ども達に慕われていたんだなと思うと同時に、どうしようもない悔しさ怒りのようなものが込み上げてきました。

 

 

なんでだよ

 

なんでだよ

 

なんでだよ!

 

 

こんなの間違ってる!!!

 

 

 

しかしその後、故人と対面した時に顔を見た瞬間「これで良かったのかな」と思いました。

それほどまでに安らかな表情をしていました。

 

もう、結果はどうにも変わらない。

それならKさんが生きて、悩んで、最後に出した答えを・・・、今までの人生すべてを肯定してあげて良いのではないか。そんな気がしたのです。

 

 

ですが私はしばらく顔を見つめ、ゆっくり息を吐くと優しく心の中で語りかけました。

 

「それでも僕は・・・間違っていると思います」

 

そして惜しむように目礼をしてその場を去りました。

 

 

Kさんが間違っているのか、私が間違っているのか、世界が間違っているのか・・・。よくわからないけど、これが正解だとは認めたくなかったのだと思います。

 

なによりもやはり、生きてて欲しかった。

 

 

毎日顔を合わせる人が突然自殺をするという出来事は自分にとって衝撃的なことでした。

そして「間違っています」と言った自分が、もうすぐ試されることになるとは思ってもいませんでした。

 

 

 

なぜ死を選んだのか? 

Kさんがなぜ死を選んだのか・・・それは正直わかりません。

私と違って仕事も自分のペースでやっていたし、家族にも恵まれていたと思います。

 

 

姿を消す直前も、「おまえも一緒に飲むか?」と奥さんにコーヒーを淹れ、大学の娘さんを駅まで車で送ってあげたそうだ。

 

「お父さん、ありがとう」と言って駅へと歩いて行く娘を、Kさんはどんな気持ちで見送ったのだろうか?

 

 

Kさんは遺書を書き残していました。

 

それには色々な事柄が書かれていて、最後に「だから私は死ななくてはならない」と記されていたそうです。

 

私はそれを読んでいないけど、それを読んだ社長や上司は

「いろいろ言っている事は理解できなくもないけど、それがなぜ『死ななければならない』という結論になるのかがどうしても分からない

と頭を捻っていました。

 

 

Kさんはあまり感情を表に出す人ではなかった。いや、そもそも感情自体あまり無かったようにすら見えました。

大笑いした事も、激怒する事も私は一度も見たことがありません。

 

 

うつ病だったのか、そうでなかったのか?

何について悩み、何を苦しんでいたのか?

彼の目に世界はどう映り、 生きるという事をどう思っていたのか?

 

そして、僕たちは彼を止める事が出来たのか、出来なかったのか?

 

 

今では知る由も無いです。

 

鬱で死にたいと思う人に出来ること

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他人の心を知ることは難しいです。ましてや死にたいと思う人の心が本当にわかる訳が無いのかもしれません。

 

うつ病経験者でさえ、うつ病の人の気持ちがわかる訳じゃないですからね。わかることもあるけど、わからない事の方が多いです。それだけ多種多様、うつ病という言葉で簡単にひとくくりには出来ないんです。

 

それでもできるだけ理解し共感してあげてください。その人が何に苦しみ、どれほど辛い思いをしているのかを。

 

説得などは必要ありません。共感だけで良いのです。

 

でも無理やり聞いたりしないでくださいね。相手が話さない時は、ただそばにいるだけでも良いと思います。

 

難しいですね。それで良くなるかと言うとそうでもないですから。

 

おまけ:自殺がテーマで面白かった本

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自殺をした4人の者たちが、天国へ行くために神様から期限内に100人の自殺志願者を救うように命じられます。 

 

そして様々な理由で自殺しようとする者たちを救って救って救いまくるお話です。

 

彼らは期限内に100人を救うことができるのか? そしてもし救えたとしたら、そのとき彼らは何を思うのか?

 

気になる方は是非読んでみてください(^-^)

 

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次回はついに体に異変が・・・

リタイアまであと1年半

 to be continued→私がうつ病になるまでの10年の軌跡④ 体や感情が自然に動くって素晴らしい事だったんだ。

 

うつ病発症編① 会社に寝袋ってどう思う?

うつ病発症編② 好きなことが消えていく

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うつ病発症編⑤ そして動かなくなる

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